東京高等裁判所 昭和31年(う)1178号 判決
被告人 武口和雄
〔抄 録〕
犯人に多数の窃盗前科があつてしかも更に短期間内に同種行為を反覆累行したことが認定せられるに於ては「盗犯等ノ防止及処分ニ関スル法律」第三条にいわゆる常習としてこれを為したものと認定するを相当とし、それが職業的に或は習癖的にくり返される必要はない。本件でこれをみるに被告人は原判示のとおり昭和三十年十二月十日と翌十一日の両度に亘り、窃盗又は同未遂の所為をくり返したもので、それが職業的或は習癖的なものでなくても、原判示前科の事実と相まつて常習性を認定するのは違法ではなく、二回のみの犯行であるから常習性を認定することが不可能とはいえない。原判決がこれと同一見地から被告人に対し「盗犯等ノ防止及処分ニ関スル法律」第三条を以つて処断したのは正当で論旨は独自の見解に過ぎいなから理由がない。
(近藤 吉田作 山岸)